木材加工の製造歩留まり:丸太から完成品まで
製材・乾燥・機械加工・塗装の各歩留まりを1つの通算歩留まりにつなぎ、それを丸太の購入量に換算する方法。
歩留まり55%は「55%の商売」ではない
木材製品の工場はどこでも歩留まりを話題にしますが、製材ラインの出口で売っている会社はほとんどありません。実際に出荷されるのは、すべての工程を掛け合わせた結果です。丸太は製材品になり、製材品は乾燥した部材になり、部材は機械加工された部品になり、部品は塗装と梱包を生き延びます。製造歩留まり に現実的な工程値 — 製材55%、乾燥70%、機械加工85%、塗装95% — を入れると、通算歩留まりは31.09%になります。出荷される1立方メートルごとに、丸太を3.22 m³買う必要があるということです。
第1工程:一次製材
丸太を角のそろった製材品に変える工程が最大の出血点です。ヘダー材、トリミング屑、おがくず、そして丸太の細り(テーパー)で、合わせて40–60%が失われます。FAOの世界平均歩留まりは約50%、EUの針葉樹製材所は48%以上、東南アジアの小規模帯鋸製材所は52%程度、チェンソー製材では39%近くまで落ちます。薄い切り代の設備や二枚刃設備、正しい丸太の仕分け、そして測定に基づく挽き余裕(オーバーカット)の管理が、この失点を取り戻す場所です。歩留まりのベンチマークの詳細は 製材歩留まり率:ベンチマークと改善方法 を参照してください。
第2工程:乾燥
乾燥そのものが材積を大きく失うことはまれです — 生材から含水率12%までの収縮は1桁%にとどまります — が、板を失います。干割れ、割れ、狂い、内部崩壊が材料を降等または廃棄にするからです。管理の行き届いた乾燥は、樹種と厚みに応じて5–15%の降等を織り込みます。乾きにくい広葉樹はスプルースより高くつきます。製造歩留まり の乾燥工程の歩留まりには、収縮だけでなく降等を反映させてください。降等を低く抑える桟積み量の設計には 乾燥炉容量 が役立ちます。
第3・第4工程:機械加工と塗装
仕上げ寸法までの機械加工の歩留まりは通常70–90%です。木口の切り落とし、ほぞやみぞ加工の削り屑が出ます(かんな削りの余裕は荒取り寸法の段階で既に落としています)。塗装と組立はもっと穏やかで90–97%ですが、最終工程での色の不良がいちばん高くつきます。それまでの全工程の利益がその中に埋まっているからです。工程は別々に管理してください。製造歩留まり のロス表は、いちばん目立つ漏れではなく、いちばん大きな漏れから直してもらうために用意されています。
歩留まりを購買の計算に変える
歩留まりの連鎖から得られる実務的な出力は「買う量」です。納入材積を通算歩留まりで割ります。仕上げ部品12 m³の注文は、通算歩留まり31%ならおよそ38.6 m³の丸太を必要とします。同じ数字を丸太の単価とともに BOM原価 に入れれば、その注文を受けるべきかどうかを決める材料原価が出ます。